好きなことの見つけ方|「趣味と呼べるほどじゃない」と思う社会人女性へ

MORE / ライフスタイル / COLUMN

好きなことの見つけ方|「趣味と呼べるほどじゃない」と思う社会人女性へ

頭には浮かんでいるのに、「これは趣味と呼べるほどじゃない」と打ち消してしまう。 その合格ライン、誰が決めたものでしょうか。消してしまう前に、一度だけ立ち止まってみませんか。

2026-8-18

好きなことの見つけ方|「趣味と呼べるほどじゃない」と思う社会人女性へ

この記事でわかること

  • 余暇活動として数えられている数と、自分が趣味と認めている数の違い
  • 趣味と呼ぶのをためらうときに働いている3つの線引き
  • 合格ラインをつくっている4つの物差しと、その正体
  • 弱い好きを消さずに、判定を保留したまま残しておく方法

「趣味は何ですか」と聞かれて、答えに詰まったことはありませんか。頭の中には何かが浮かんでいるのに、これは趣味と呼べるほどじゃない、と自分で打ち消してしまう。

もしそうなら、あなたに足りないのは好きなことではないのかもしれません。好きなことの見つけ方でつまずく手前で、見つかっているものを自分で消してしまっている可能性があります。

この記事では、趣味がない原因をひとつに決めつけるのではなく、すでにある好きを、自分の基準で除外していないかという見方を紹介します。時間や体力、生活の事情で余暇に手が回らないこともあります。そのうえで思い当たるなら、合格ラインの位置を一度見てみませんか。

「趣味がない」と感じる理由|やっている数と、認めている数

好きなことがないと感じるとき、実際にやっていることがゼロとは限りません。やっている数と、自分が認めている数がずれているだけ、という状態があります。

日本生産性本部「レジャー白書2026」速報版では、2026年2月に全国の15〜79歳3,279名に2025年の余暇活動を尋ねています。その結果、ひとり当たりの平均参加種目数は10.0種目でした。

これは、調査で挙げられた108の種目のうち、1年間に1回以上行ったものの数です。読書、外食、映画、散歩、動画を観ること。そうしたものが1種目ずつ数えられています。なおこの調査は15〜79歳が対象で、働いている方だけを取り出した数値ではありません。

ここで大切なのは、この調査が数えているのは余暇活動への参加であって、趣味の数ではないということです。それでも、余暇活動を広く数えると、自分が趣味だと認識している以上に、さまざまな活動をしている可能性はあります。問題は、そのうち何個を、あなたが「趣味」として数えているかです。

満足は、強い満足だけとは限らない

もうひとつ、合格ラインを考えるうえで参考になる数字があります。

内閣府「国民生活に関する世論調査」令和7年8月調査では、全国の18歳以上2,938名に、生活のさまざまな面での満足度を尋ねています。レジャー・余暇生活について「満足している」と答えた方は9.4%、「まあ満足している」と答えた方は41.2%で、合わせて50.5%でした。

注目したいのは内訳です。この調査では、「満足している」より「まあ満足している」と答えた方のほうが多くなっています。自己啓発・能力向上の側面でも、満足6.0%に対してまあ満足が48.7%と、同じ形になっています。

少なくともこの調査の範囲では、満足と答えた方のすべてが強い手応えを感じているわけではない、ということです。

この数字は余暇全体への満足度であって、趣味と認める基準を尋ねたものではありません。ただ、もしあなたが「十分に満足できなければ意味がない」と考えているなら、自分に求める水準が高くなっていないか、一度確かめてみてもよいかもしれません。

趣味と呼ぶのをためらう3つの理由

好きなことがあるのに趣味と呼べない、と感じるとき、次のような理由が働いていることがあります。以下は調査が示した分類ではなく、実際に語られている悩みをもとに、編集部が整理したものです。

  • 01

    頻度が足りないと感じる

    毎週やっていないから、毎日やっていないから、と回数で線を引いてしまう状態です。

  • 02

    上達していないと感じる

    何年やっても誰かに見せられるレベルにならない、と成果で線を引いてしまう状態です。

  • 03

    うまく説明できないと感じる

    聞かれたときに一言で言えないから、ジャンル名がないから、と言葉で線を引いてしまう状態です。

3つに共通しているのは、どれも「好きかどうか」を見ていないことです。回数、上達、説明のしやすさ。すべて、好きという感覚の外側にある条件です。もし過去の経験のほうから自分を整理し直したくなったら、社会人の自己分析のやり方を6つのステップにまとめた記事も参考になります。

合格ラインの正体|その基準は誰が決めたのか

ここからが、この記事の中心です。趣味と呼んでいいかどうかに、公式な基準はありません。だからこそ、どこで線を引くかには、あなた自身の判断も大きく関わっています。

そしてその基準には、周囲の方やSNSで目にする「趣味らしい趣味」のイメージが影響していることもあります。以下は公的な分類ではなく、趣味と呼べないと感じる場面を理解しやすくするために、この記事で整理した4つの観点です。

  • 01

    頻度の物差し

    週に何回やっていれば趣味と呼べる、という基準です。けれど、年に2回しか行かない旅行を趣味と呼ぶ方はたくさんいます。

  • 02

    上達の物差し

    誰かに見せられるレベルかどうか、という基準です。これを使うと、始めたばかりのものは全部消えます。

  • 03

    説明できるかの物差し

    一言で言えるか、名前のあるジャンルか、という基準です。「知らない街の地図を眺めること」は、名前がないというだけで消されます。

  • 04

    お金と道具の物差し

    道具を揃えて、教室に通って、はじめて趣味になるという基準です。お金をかけていないものが、勝手に格下げされます。

HINT

あなたの合格ラインを、言葉にしてみる

最後に「これは趣味と呼べない」と思ったとき、頭の中では何と比べていましたか。頻度でしょうか、うまさでしょうか、それとも誰かの顔でしょうか。

4つとも、他の方から見たときの分かりやすさを測っています。あなたがそれをしているときの感覚は、ひとつも測っていません。

見えているのは、続いた方の分だけ

比較の相手にも、少し偏りがあります。

SNSや会話で目につきやすいのは、続いた方、成果が出た方、誰かに見せたい方の活動です。1回だけ体験して終わった方や、月に1回だけ静かに続けている方の話は、あまり流れてきません。

そのため、目に入りやすい例だけを基準にすると、自分の活動を過小評価してしまう可能性があります。あなたが比べているのは平均ではなく、たまたま見えた一部かもしれません。

聞かれたときの答えは、名詞でなくていい

「趣味は」と聞かれると、名詞で答えなければいけない気がします。読書、ヨガ、映画。名前のあるものを探して、見つからないから黙ってしまう。

けれど、答え方は動詞でもかまいません。「知らない店を調べるのが好きです」「近所を歩いて写真を撮るのが好きです」。これで会話は成立しますし、むしろ相手には伝わりやすくなります。

名詞で答えようとするから、名詞になっていない好きが全部こぼれ落ちます。趣味という言葉に合わせて自分を削るより、自分の言葉のまま渡すほうが早いということです。なお、続けられるかどうかという視点を仕事の選び方まで広げると、好きなことより続けられることで選ぶという考え方につながっていきます。

弱い好きの残し方|消さずに手元に置いておく

合格ラインを下げると言っても、無理に「これは趣味です」と言い聞かせる必要はありません。やることは、消さずに残しておくだけです。判定を保留したまま手元に置く。それだけで、数か月後に見返せる材料になります。

名前をつけずにメモする

まず、名前をつけないでください。ジャンル名を探しはじめると、また合格ラインの話に戻ってしまいます。

「今日、40分くらい調べていた」「終わったあと、もう少しやりたかった」。この程度の書き方で十分です。名前は、あとから必要になったときにつければ済みます。

月に1回でも「やっている」に入れる

回数で切らないでください。月に1回、年に数回でも、自分から手が伸びたのなら、それはやっていることです。

先ほどのレジャー白書は、参加を「年間1回以上」で集計しています。もちろん、これは趣味の定義ではありません。ただ、頻度が低い活動は数える価値がない、と決めつける必要はないと考える材料にはなります。

好きと得意を、同じ棚に置かない

もうひとつ、消えやすい原因があります。得意なことと混ぜてしまうことです。

仕事では成果や評価を意識する機会が増えるため、趣味についても「得意かどうか」で判断してしまうことがあります。そして得意ではないものを「向いていないから」と手放してしまう。

好きなことは、うまくなくても好きでいられます。この2つを分けて考えたいときは、強みが見つからないと感じるときの棚卸しの手順が役に立ちます。

MOREARIAでは、働き方やキャリアを自分の手で選び直した女性たちのインタビューを掲載しています。完成された成功だけではなく、迷いながら小さく続けてきた方々の物語が、あなたが自分の基準を見直すときのヒントになるはずです。

挑戦する人たちの物語を読む

好きなことの見つけ方に関するよくある質問

最後に、この話を読んだあとに出てきやすい疑問をまとめました。

趣味と呼べるかどうかの、はっきりした基準はありますか?

公的に決まった基準はありません。この記事で挙げた4つの物差しも、公式なものではなく、よく使われている考え方を編集部が整理したものです。だからこそ、あなたが自分で決めてかまいません。

何をしても長続きしません。それでも好きと言っていいですか?

続くかどうかと、好きかどうかは別の問いです。時間や費用、開催される曜日など、生活の条件で続けられないこともあります。その場合は好きが消えたのではなく、今の条件と合わなかっただけです。

誰かに言うのが恥ずかしい内容でも、趣味に数えていいですか?

数えて大丈夫です。誰かに言うかどうかと、自分が数えるかどうかは分けられます。まずは自分の中でだけ「やっていること」に入れておいて、話すかどうかはあとで決めれば十分です。

まとめ|好きなことの見つけ方は、消さないところから始まる

好きなことは、趣味と名乗れる形になってから現れるわけではありません。最後に、この記事の要点を振り返っておきましょう。

  • やっている数と、自分が認めている数はずれていることがある

  • 趣味と呼ぶのをためらう理由は、頻度・上達・説明のしやすさに偏っている

  • 4つの物差しはどれも他の方からの見え方で、自分の感覚を測っていない

  • 名前をつけず、月1回でも数え、判定を保留したまま手元に残しておく

次に「これは趣味と言えないな」と思ったとき、その場で消さずに、一度だけメモに残してみてください。消さなかったものがいくつか並んだころには、自分が何を趣味ではないと判断していたのかが、少し見えやすくなるかもしれません。あなたの歩幅で進む時間を、応援しています。

SUPERVISED BY

a

akina

MOREARIA Inc. 代表 / MOREARIA編集長

MOREARIA編集長。「やりたいことはあるけど、踏み出せない」女性に向けて、挑戦する人たちのリアルな物語と、自分らしい一歩を考えるきっかけを届けるメディアを運営。マーケティング支援事業や実践型スクール「MOREARIA LAB」も展開している。

Morearia

挑戦する女性たちの、隣に。

MOREARIAは、「挑戦する女性たちの次の一歩」に寄り添うウェブメディアです。あなたの一歩が、誰かの次の一歩になるかもしれません。

まずはご相談くださいフォームでのお問い合わせはこちら
MOREARIAへの掲載費用はかかりますか?

掲載にあたっては、まずお気軽にお問い合わせください。費用やご協力内容については、個別にご相談のうえご案内しております。

取材やインタビューに興味がありますが、どこから連絡すればいいですか?

お問い合わせページよりご連絡ください。まずはお気軽にご相談いただけます。

記事に登場する方は、どのような方ですか?

キャリアや働き方、起業など、自分らしい選択をしてきた女性を中心にご紹介しています。特別な肩書きや実績よりも、リアルなストーリーを大切にしています。

Follow Us

フォローする