えるぼしとくるみんの違いは?転職先選びでどちらを重視すべきか解説

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えるぼしとくるみんの違いは?転職先選びでどちらを重視すべきか解説

えるぼしとくるみんは、評価している対象が異なります。転職先を選ぶときにどちらを重視すればよいのか、認定だけでは分からないこと、公的データや求人条件の確認方法まで解説します。

2026-9-17

えるぼしとくるみんの違いは?転職先選びでどちらを重視すべきか解説

この記事でわかること

  • えるぼしとくるみんの違い(それぞれが評価している対象)
  • 転職先選びで、えるぼし・くるみんのどちらを重視すべきか
  • 両方の認定がある会社でも確認しておきたいこと
  • 認定マークを見たあとに確認する公的データと求人条件

求人票や企業の採用ページを見ていると、「えるぼし認定」「くるみん認定」というマークを見かけることがあります。

どちらも働きやすそうな印象がありますが、

「何が違うの?」
「両方ある会社なら安心?」
「転職先を選ぶときは、どちらを重視すればいい?」

と迷う人もいるでしょう。

えるぼしとくるみんの大きな違いは、評価している対象です。

えるぼしは、女性の採用・継続就業・管理職比率など、女性が職場で活躍し、キャリアを築いている実績を見る認定です。

一方のくるみんは、育児休業の取得状況や労働時間など、仕事と子育てを両立するための企業の取組と実績を見る認定です。どちらが上という関係ではありません。

ただし、ここで覚えておきたいことがあります。

認定マークがある=あなたにとって働きやすい会社、とは限りません。

大切なのは、認定を「会社選びの答え」にするのではなく、会社を詳しく調べる入口として使うことです。

この記事では、えるぼし・くるみんの違いだけでなく、転職先を選ぶときにどちらを見ればよいのか、認定マークを見たあとに何を確認すればよいのかまで整理します。

えるぼしとくるみんの違いは「何を評価しているか」

えるぼしもくるみんも、厚生労働省の制度に基づく企業認定です。

ただし、見ているポイントは同じではありません。

えるぼしは「女性が職場で活躍できているか」を見る認定。

くるみんは「仕事と子育てを両立するための取組が進んでいるか」を見る認定。

まずはこの違いを押さえておけば、求人でマークを見つけたときに「自分は何を確認すべきか」が分かりやすくなります。

えるぼしは女性の採用・継続就業・管理職比率などを見る

えるぼしは、女性活躍推進法に基づく認定制度です。

主な評価項目は次の5つです。

  • 採用

  • 継続就業

  • 労働時間等の働き方

  • 管理職比率

  • 多様なキャリアコース

たとえば「女性を採用しているか」だけを見る制度ではありません。

入社した女性が働き続けているか、管理職として登用されているか、正社員転換や再雇用など多様なキャリア形成の実績があるかといった点も評価対象になります。

そのため転職活動では、えるぼしを

「女性が入社したあとも、キャリアを続けている会社かを見る入口」

として使えます。

なお、えるぼしには認定基準を満たす項目数などに応じて段階があります。さらに一定の高い基準を満たす企業には「プラチナえるぼし」があります。2026年4月からは、女性の健康支援に関する基準を追加した「えるぼしプラス」「プラチナえるぼしプラス」も始まっています。

くるみんは仕事と子育ての両立支援を見る

くるみんは、次世代育成支援対策推進法に基づく認定制度です。

企業が一般事業主行動計画を策定し、その計画を実施して目標を達成したうえで、育児休業の取得状況や労働時間などの基準を満たすことが認定につながります。

つまり、単に

「育児休業制度があります」

というだけの認定ではありません。

実際の取得状況なども認定基準に含まれています。

2025年4月には認定基準が見直され、通常のくるみんでは男性の育児休業等取得率の基準が旧10%以上から30%以上へ引き上げられました。

ただし、2027年3月31日までは経過措置があり、旧基準で申請することもできます。新基準で認定されたくるみんマークには「(2025年度基準)」と表示されるため、転職先を確認するときは、認定の有無だけでなく、認定年や基準の表示も確認しておきましょう。

ほかにも、より高い基準を満たす「プラチナくるみん」や、一定の基準を満たす「トライくるみん」があります。

転職活動では、

「子育てと仕事を両立するための取組や実績を見る入口」

として使うと分かりやすいでしょう。

転職するときは、えるぼしとくるみんのどちらを見ればいい?

どちらを重視すべきかは、「女性だから」「子どもがいるから」と決めるのではなく、転職後の働き方で何を確認したいのかから逆算します。

長く働きながらキャリアを積みたいなら、えるぼしを入口にする

今の会社だけでなく、その先も含めてキャリアを積み上げたい。

管理職や専門職を目指したい。

そんな人なら、まずえるぼしの情報を確認してみるとよいでしょう。

ただし、見るのはマークだけではありません。

女性管理職比率や男女の平均継続勤務年数などを確認すると、

「女性を採用している会社なのか」

だけではなく、

「入社後も働き続け、キャリアを積んでいる女性がいるのか」

を考える材料になります。

2026年4月からは、常時雇用する労働者が101人以上の企業について、男女間賃金差異と女性管理職比率の情報公表が義務化されています。

転職する側から見ても、企業を比較するための材料が増えています。

育児との両立が気になるなら、くるみんを入口にする

数年以内に出産・育児を考えている人や、すでに子育てをしながら転職を考えている人なら、くるみんが一つの入口になります。

ただし、

くるみん認定あり=自分も希望どおり制度を利用できる

という意味ではありません。

認定は会社全体の取組や実績について確認する材料です。

あなたが応募する職種で時短勤務を利用できるのか、入社後いつから対象になるのか、リモート勤務が可能なのかといった個別条件までは、認定マークだけでは判断できません。

そのため、

くるみんを見つける
→ 実績を見る
→ 自分に適用される求人条件を見る

と一段ずつ確認していく必要があります。

キャリアも育児も気になるなら、両方を見る

キャリアと育児は、どちらか一方だけを選ばなければいけないものではありません。

「子育てをしながら働きたいけれど、キャリアも諦めたくない」

という場合は、えるぼしとくるみんを別々の視点として確認します。

えるぼしで女性活躍の実績を見る。

くるみんで両立支援の取組を見る。

2つを組み合わせることで、会社を見る角度が増えると考えるとよいでしょう。

えるぼし・くるみん両方の認定があれば「働きやすい会社」?

両方の認定を受けている企業なら、

女性活躍と仕事・子育ての両立支援という異なる2つの軸で、それぞれ一定の認定基準を満たしている

ことは分かります。

これは転職先を調べるうえで有用な情報です。

しかし、

「私も昇進できる」
「希望どおり時短勤務できる」
「育休から必ず希望部署へ復帰できる」
「残業の少ない部署へ配属される」

ところまで保証するものではありません。

会社全体の認定と、自分が応募する職種・部署・雇用条件は分けて考える必要があります。

たとえば会社全体では女性管理職が多くても、応募する職種では女性社員が少ない可能性があります。

育児との両立支援に力を入れていても、あなたが希望する働き方が募集ポジションで利用できるかどうかは別に確認する必要があります。

また、認定マークを見るときは、「いつ認定されたか」「最新の実績が公表されているか」も確認しておきましょう。

えるぼしは認定後も実績等の定期的な公表が求められており、基準に適合しなくなった場合などには認定が取り消されることがあります。くるみんにも認定取消の規定があります。

認定マークだけでなく、最新の公表情報まで確認することが大切です。

そのため、認定マークは

「ここなら大丈夫」と判断するゴールではなく、「この会社をもう少し詳しく調べてみよう」と判断する入口

として使う方が適切です。

認定がない企業は候補から外した方がいい?

えるぼしやくるみんがないからといって、すぐに

「働きにくい会社」

と判断する必要はありません。

認定は、自動的にすべての企業へ付与されるものではなく、企業が基準を満たしたうえで申請して取得する制度です。

そのため、認定がないという事実だけでは、

女性が活躍していないのか、育児との両立が難しいのかまでは判断できません。

特に転職活動では、

認定の有無よりも、自分が知りたい実態を確認できるか

が重要です。

認定がなければ、公表されている職場情報、求人条件、採用ページ、面接などから確認していけばよいでしょう。

逆に言えば、

認定ありでも実態を見る。
認定なしでも実態を見る。

最終的に必要な確認は同じです。

認定マーク以外の公開データから会社を見分けたい場合は、女性が働きやすいホワイト企業の見分け方|公開データで確認する4つの数字も参考にしてください。

認定マークを見つけたら「マーク→数字→求人条件→実態」の順で確認する

ここからが、転職先選びで最も重要な部分です。

MOREARIA編集部では、えるぼし・くるみんを見つけたら、

  • 認定を見る

  • 公的データを見る

  • 求人条件を見る

  • 応募先の実態を見る

  • 面接で確認する

という順序で確認することをおすすめします。

STEP1|まず公的データベースで会社の数字を見る

えるぼしを見つけたら、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」などで会社の情報を確認します。

見る候補は、

女性管理職比率、男女間賃金差異、男女の平均継続勤務年数、育児休業取得率、平均残業時間、有給休暇取得率などです。

2026年現在、女性活躍推進法に基づく情報公表項目には、こうした企業比較に使えるデータが含まれています。

ここで大切なのは、一つの数字だけで会社を決めないことです。

たとえば女性管理職比率だけを見て、

「高いから働きやすい」

と結論づけるのではなく、

自分が知りたい働き方について、複数の数字を組み合わせて見る

ことが重要です。

えるぼしに限らず、女性が活躍している企業を幅広く探したい場合は、女性活躍企業はどう探す?本当に働きやすい会社を見極める3つのポイントも参考にしてください。

STEP2|くるみんなら両立支援の実績も確認する

くるみんがある会社なら、「両立支援のひろば」などで仕事と家庭の両立に関する情報を確認できます。

さらに「しょくばらぼ」では、女性の活躍推進企業データベースや両立支援のひろばなどの情報を横断的に検索・比較できます。

制度があるかどうかだけでなく、

実際にどのような職場情報が公表されているか

を見るのがポイントです。

STEP3|求人票で「自分にも適用される条件か」を見る

次に見るのが求人票です。

たとえば、

「時短勤務あり」
「育児支援制度あり」
「フレックスタイム制」
「在宅勤務可」

と書かれていても、対象条件が省略されていることがあります。

確認したいのは、

誰が対象なのか
いつから使えるのか
応募する職種でも利用できるのか

です。

認定制度の実績と、今回募集している求人の労働条件は別に確認しましょう。

STEP4|採用ページで自分の職種に近い人を見る

会社全体のデータがよくても、自分が働く場所で同じとは限りません。

採用ページに社員紹介などがあれば、

  • 自分と近い職種の女性はいるか

  • 管理職・専門職へ進んだ例があるか

  • 育休後にどのような働き方をしているか

  • 柔軟な勤務制度を実際に利用している人がいるか

などを確認します。

「制度があります」という説明より、誰がどのように使っているかが分かる情報を探しましょう。

STEP5|分からなかったことだけ面接で確認する

最後に、公的データや採用ページでは分からなかったことを面接・カジュアル面談で確認します。

たとえば、

「くるみん認定を取得されている点を拝見しました。育休から復職された方は、現在どのような勤務形態を選ばれるケースが多いでしょうか」

「えるぼし認定の情報を拝見しました。今回募集されている職種では、女性がリーダーや管理職、専門職へ進んだ事例がありますか」

と聞けば、単に「制度はありますか」と尋ねるよりも、実際の運用を確認できます。

「女性活躍中」「子育て世代活躍中」だけでは判断しない

採用ページには、

「女性活躍中」
「子育て世代活躍中」
「仕事と家庭を両立できる職場」
「育児休業取得実績あり」

といった言葉が掲載されることがあります。

こうした表現自体が問題というわけではありません。

ただ、あなたが知りたい条件まで説明しているとは限らない点には注意が必要です。

たとえば「女性活躍中」と書かれていても、

女性社員が多いのか、管理職として活躍しているのか、長く働き続けているのかは別です。

「育児休業取得実績あり」も、復職後にどのような働き方をしているかまでは分かりません。

だからこそ、

「あるか」ではなく、「誰が・どの程度・どのように使っているか」

まで確認します。

認定マークを見て安心したら、自分に4つ質問してみる

えるぼしやくるみんを見て、

「この会社なら大丈夫そう」

と感じたときは、応募する前に次の4つを確認してみてください。

  • 01

    この認定が評価していることと、私が知りたいことは同じ?

    育児との両立を知りたいのに、えるぼしだけを見て判断していないでしょうか。

  • 02

    会社全体の数字と、私が応募する職種の実態を混同していない?

    企業全体の実績が、そのまま自分の配属先に当てはまるとは限りません。

  • 03

    制度があることと、実際に使えることを同じだと思っていない?

    求人条件や利用実績まで確認しましょう。

  • 04

    この会社を選びたい理由が、認定マークだけになっていない?

    仕事内容、給与、勤務時間、勤務地、評価制度など、自分が転職で大切にしたい条件も合わせて考える必要があります。

えるぼし・くるみんは、会社を見るうえで役立つ情報です。

ただし、認定マークを信じるか・信じないかの二択にする必要はありません。

「何を評価している認定なのか」を理解して、自分に必要な情報へたどり着くために使う。

それが転職活動での現実的な使い方です。

MOREARIAでは、働き方を見直し、自分の歩幅で一歩を踏み出した女性たちのインタビューを多数掲載しています。認定マークや数字だけでは見えない、働く人たちのリアルな物語が、会社選びのヒントになるはずです。

挑戦する人たちの物語を読む

よくある質問

えるぼし・くるみんについて、転職先選びで迷いやすい疑問をまとめました。

えるぼしとくるみんは、どちらの方が取得が難しいですか?

単純に優劣をつけるのは適切ではありません。えるぼしとくるみんでは、法律も認定基準も評価対象も異なります。転職活動では「どちらが難しい認定か」よりも、自分が確認したい内容を評価しているのはどちらかを見る方が実用的です。

プラチナえるぼし・プラチナくるみんなら安心ですか?

通常の認定より高い基準を満たす認定ですが、それでも個々の求職者にとっての働きやすさや、希望する勤務制度の利用を保証するものではありません。公表データや求人条件まで確認しましょう。

えるぼしプラスとは何ですか?

2026年4月1日に創設された認定で、えるぼし・プラチナえるぼしの基準に、職場における女性の健康支援に関する基準を追加した制度です。「えるぼしプラス」と「プラチナえるぼしプラス」があります。

認定企業はどこで探せますか?

厚生労働省の「しょくばらぼ」では、女性の活躍推進企業データベース、両立支援のひろばなどの企業情報を横断的に検索・比較できます。認定企業を探すだけでなく、働き方や採用状況、女性活躍、育児との両立などを比較したいときにも利用できます。

まとめ|えるぼし・くるみんは「会社を決めるマーク」ではなく「調べ始めるマーク」

えるぼしとくるみんに、単純な優劣はありません。

えるぼしは、女性の採用・継続就業・管理職比率など、女性活躍の実績を見る入口。

くるみんは、育児休業取得状況など、仕事と子育ての両立支援を見る入口。

転職で大切なのは、認定マークだけを見て会社を決めないことです。

マークを見つけたら、

  • 認定

  • 公的データ

  • 求人条件

  • 応募職種・部署の実態

  • 面接で利用実績を確認

まで進めてみてください。

認定がある会社も、ない会社も、最後に確認したいのは「自分が希望する働き方を実現できそうか」です。

えるぼし・くるみんは、その答えそのものではありません。

自分に合う会社を見極めるための、最初のヒントとして使う。

そのくらいの距離感が、転職先選びではちょうどよいでしょう。

参考資料

  • 厚生労働省「女性活躍推進法特集ページ」
  • 厚生労働省「女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)」
  • 厚生労働省「女性の健康支援に取り組む企業を認定する『えるぼしプラス』のデザインを決定しました」(2026年2月18日)
  • 厚生労働省「子ども・子育て くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて」
  • 厚生労働省「女性の活躍推進企業データベース」
  • 厚生労働省「両立支援のひろば」
  • 厚生労働省「しょくばらぼ」

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akina

MOREARIA 代表 / 編集長

MOREARIA編集長。「やりたいことはあるけど、踏み出せない」女性に向けて、挑戦する人たちのリアルな物語と、自分らしい一歩を考えるきっかけを届けるメディアを運営。マーケティング支援事業や実践型スクール「MOREARIA LAB」も展開している。

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