女性の育休明け転職|復職する・しないで変わる3つの期限

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女性の育休明け転職|復職する・しないで変わる3つの期限

育休明けの転職で迷うのは、「するかどうか」より「いつ動くか」。 復職するか、しないか——その一つの選択で、保育園・給付金・次の育休、3つの期限が同時に動きはじめます。

2026-8-28

女性の育休明け転職|復職する・しないで変わる3つの期限

この記事でわかること

  • 育休明けの転職で、復職する場合としない場合に何が変わるのか
  • 退職したあと保育園にいられる期間を、誰が決めているのか
  • 受け取った育児休業給付を返すことになるのは、どんなときか
  • 転職先で次の育休や時短勤務を使えるかを、入社前に確かめる方法

復職の日が近づくにつれて、通勤時間、保育園のお迎え、子どもの発熱。ひとつずつ具体的になっていくほど、「この働き方を何年も続けられるだろうか」という気持ちが強くなる。そう感じているのは、あなただけではありません。

育休明けの転職は、ふつうの転職と違って「自分の意思だけでは決められない期限」がいくつも重なります。だから動けないのは、意志が弱いからではありません。情報がまだ揃っていないだけ、ということが少なくないのです。

この記事では、育休明けの転職で動く期限を、厚生労働省とこども家庭庁の一次情報にあたって整理しました。読み終えたときに、あなたが「いつまでに、誰に、何を聞けばいいか」をカレンダーに書ける状態になることを目指しています。

育休明けの転職で最初に決めるのは「復職するかどうか」

育休明けの転職で最初に決めることは、「転職するかどうか」ではありません。「一度復職するか、しないか」です。この一つの選択で、次の3つの期限が同時に動きはじめます。

  • 01

    保育園

    退職すると認定が「就労」から「求職活動」に切り替わり、在園できる期間に上限がつきます。この上限を決めているのは会社ではなく、あなたが住んでいる市区町村です。

  • 02

    育児休業給付

    職場復帰を前提とした給付のため、いつ退職を決めたかで扱いが変わります。返還が必要になるケースと、そうでないケースがはっきり分かれています。

  • 03

    次の育休

    転職すると、勤務先での「継続雇用1年」の数え直しが始まります。育児休業だけでなく、短時間勤務や柔軟な働き方の措置にも同じ条件が置かれています。

この3つを「期限」としてまとめたのは編集部の整理ですが、中身の根拠はすべて公的機関が公開している情報にあります。ひとつずつ確認していきましょう。

育休明けに転職を考える人は、実際にどのくらいいるのか

まず、あなたと同じ迷いがどのくらい存在するのかを見ておきます。

マイナビ転職が2025年2月に実施した「育児離職と育休の男女差実態調査(2025)」は、全国の20〜49歳・小学生未満の子がいる正社員および公務員800人が対象です。そのうち育休経験のある女性は300人。この300人に「育児との兼ね合いが原因で、退職・転職を考えたことがあるか」を複数回答で聞いた結果が、次のとおりです。

  • 転職を検討した:18.3%

  • パートなどへのキャリアダウンを検討した:14.3%

  • 主婦になることを検討した:12.0%

  • 実際に退職した:10.0%

  • 実際に転職した:7.7%

  • 考えたことはない:58.7%

6割近くの人は考えたことがない一方で、4割強の人は何らかの形で今の働き方を続けることに疑問を持っています。少数派ではあるけれど、決して珍しくもない。それがこのテーマの現在地です。

復職の不安は「1歳を少し過ぎたころ」に高まる傾向がある

同じ調査には、もうひとつ気になるデータがあります。育休から復職する際に感じたことを、育休の取得日数別に集計した結果です。

育休を12か月以上18か月未満取得した女性74人では、次のような回答になりました(複数回答)。

  • 子どもの体調不良による休みや早退で、周りに迷惑をかけるのではという不安:50.0%

  • 子育てしながらでも、仕事で求められるだけの働きができるかという不安:40.5%

  • 体力がきつい:35.1%

注目したいのは、育休を18か月以上取得した女性108人では、同じ「周りに迷惑をかけるのでは」という項目が30.6%まで下がることです。調査を実施したマイナビも、1歳を少し過ぎた時期のほうが不安が高まる様子がうかがえる、と分析しています。

なぜそうなるのかまでは調査が示していないため、原因を断定することはできません。ただ、1歳前後での復職は、保育園に入れるタイミングと育児休業給付が終わるタイミングが重なりやすい時期でもあります。制度の切れ目と生活の切り替わりが同時に来る。その重なりが、揺れやすさの一因と読み取ることはできそうです。

もしあなたが今まさにその時期にいるなら、揺れているのは自然なことです。

復職する場合としない場合で、動くもの・動かないもの

育休明けの転職には、大きく2つのルートがあります。一度復職してから在職中に転職活動をするルートAと、復職せずに退職して求職活動をするルートBです。

項目ルートA(復職して在職中に活動)ルートB(復職せず退職して活動)
保育園の認定「就労」のまま維持されるのが一般的「求職活動」への変更が必要になり、期間に上限がつく
育児休業給付復職した時点で終了退職日まで支給対象になり得る
収入継続する途切れる
社会保険継続する切り替えが必要
転職活動の時間取りにくい取りやすい

ルートAは制度上の空白を作りにくい一方で、復職直後の忙しさのなかで転職活動をすることになります。ルートBは時間を確保しやすい代わりに、確認と手続きが一気に増えます。どちらが正解ということはありません。

大切なのは、どちらが優れているかではなく、「自分がどちらのルートにいるのか」を先に決めることです。ルートが決まらないまま求人だけを見ていると、いざ応募したいと思ったときに保育園の期限が足りないことに気づく、という順番になりがちです。

なお、復職後の働き方そのものを見直したい場合は、転職以外の選択肢もあります。制度の期限や評価の扱いをどう確かめるかは、時短勤務のキャリア不安を6つの項目で整理した記事もあわせて読んでみてください。

期限①保育園|退職後に在園できる期間は自治体が決める

3つの期限のうち、最も先に確認すべきなのが保育園です。理由は単純で、ここだけは会社ではなく自治体が決めているからです。結論から言うと、「退職したら即退園」でもなければ、「必ず3か月いられる」でもありません。

国が決めているのは上限だけ

保育園を利用するには「保育の必要性」が認められる必要があり、その事由のひとつに「求職活動」が含まれています。つまり、仕事を辞めて次を探している状態でも、保育の必要性は認められます。問題は、その期間です。

内閣府・文部科学省・厚生労働省が連名で出した「子ども・子育て支援法に基づく支給認定等並びに特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業者の確認に係る留意事項等について」では、求職活動を事由とする認定の有効期間について、90日を限度として市町村が定める期間を経過する日が属する月の末日まで、と定められています。

ここで大事なのは、90日は「上限」であって「保証」ではないという点です。実際に何日にするかを決めるのは、あなたが住んでいる市区町村です。

なお同じ通知では、有効期間を過ぎたあとも引き続き求職活動により保育が必要な状況にあると認められる場合には、状況を確認したうえで再度認定することも可能とされています。ただしこれは「認められる場合には」という条件つきで、自動的に延長されるものではありません。

同じ「3か月」でも、自治体によって中身が違う

国が上限を決め、実際の期間を市町村が決める。この構造がどう表れるのかを、実際の自治体の案内で見てみます。以下はいずれも各市が公開している内容です。

自治体求職活動中の在園の扱い
千葉県柏市退職から就労開始までが1か月以上あく場合は求職活動中(保育短時間)の認定に。退職日から90日目を迎える月の翌月1日までに、週16時間以上かつ月64時間以上の就労を開始できないと退園
神奈川県横須賀市求職活動認定期間は最大3か月で延長不可。期間終了までに就労等の認定へ変更手続きが済んでいないと認定が取り消され、在園児は退園
埼玉県越谷市求職中となった段階で保育短時間認定(入所期間3か月)。ただし原則として1か月以内に就労し、その翌月15日までに就労証明書と変更申請書を提出すれば入所継続が可能

3つとも「3か月前後」ではありますが、中身はかなり違います。柏市は退職日から90日で数え、越谷市は入所期間としては3か月でも、実質的には1か月以内の就労開始を求めています。横須賀市は延長不可を明示しています。

つまり「3か月あるから大丈夫」と考えて動くと、自治体によっては最初の1か月で決着をつける必要があるということです。あなたの自治体がどのタイプなのかは、案内を読むか窓口に聞くまで分かりません。

あわせて確認しておきたいのが起算日です。柏市の例のように「退職日から」数える自治体と、認定開始日から数える自治体があります。退職日を数日ずらすだけで、使える期間が1か月分変わることもあります。退職日そのものの決め方は、退職日を「何月」ではなく「何日」で決める手順の記事でも整理しています。

退職届より先に、自治体に聞いておきたい6つのこと

順番として、自治体への確認は退職を申し出る前に済ませておくのが安全です。退職してから聞くと、選べる選択肢がすでに減っていることがあります。窓口は、市区町村の保育課・保育幼稚園課・子育て支援担当などです。

  • 01

    退職したら、何日以内に届け出が必要か

    届け出の期限を過ぎると、認定変更そのものが受け付けられないことがあります。まずここを押さえます。

  • 02

    「就労」から「求職活動」への認定変更はできるか

    在園児が対象かどうかも含めて確認します。新規申込と在園継続で扱いが違う自治体があります。

  • 03

    認定期間は何日か、起算日はいつか

    「90日」なのか「3か月」なのか、起算は退職日か認定開始日か。さらに、期間内であっても「1か月以内に就労開始」などの条件が付くことがあります。

  • 04

    就労証明書はいつまでに提出すればよいか

    最も忘れられやすい項目です。入社してから会社に発行してもらい、提出するまでの時間が必要になります。

  • 05

    求職期間中は保育標準時間と保育短時間のどちらになるか

    預けられる時間が短くなると、面接に行ける時間帯そのものが変わります。

  • 06

    期間内に決まらなかった場合はどうなるか

    再度認定を受けられる可能性があるのか、退園になるのか。最悪のケースを先に知っておきます。

このうち特に4番は忘れられがちです。認定期間の最終日までに入社すれば間に合う、とは限りません。実務的には、認定期間が終わる1か月以上前に入社先を確定させておくと、書類のやりとりに余裕が生まれます。これは法律上の期限ではなく、あくまで動きやすさのための目安です。

期限②育児休業給付|返す必要はないが「いつ決めたか」で変わる

2つ目の期限は、育児休業給付金です。ここは誤解が多い部分なので、一次情報にあたって整理します。結論を先に書きます。育休中に退職することになっても、それまでに受け取った育児休業給付を返す必要は、原則としてありません。

受け取った分を返すことになるのは、どんなときか

厚生労働省の「Q&A~育児休業等給付~」では、育児休業期間中に退職した場合について、育児休業給付の受給資格確認時点で退職が予定されていた場合を除き、それまで受給した育児休業給付を返金する必要はない、と明記されています。

つまり、返還が問題になるのは「受給資格確認の時点で、すでに退職が予定されていた」ケースです。心理的に辞めたいと思っていたかどうかではなく、その時点で退職が具体的に決まっていたかどうかが基準になります。

同じQ&Aには、育児休業給付は育児休業終了後の職場復帰を前提とした給付であるため、育児休業の当初からすでに退職を予定しているのであれば支給対象とならない、とも書かれています。ただしそのうえで、受給資格確認後に退職することとなった場合は支給対象となる、と続きます。

育休に入ったあとで、復職して初めて分かることがあります。通勤時間、体力、職場の状況。そこで気持ちが変わったのなら、それは「当初から退職を予定していた」ことにはなりません。

2025年4月からは、退職日まで支給対象になった

もうひとつ、比較的新しい取り扱いがあります。同じQ&Aでは、育児休業給付金の支給対象期間中に退職した場合、その退職日まで支給対象となる、とされています。それ以前は、退職日を含む支給単位期間のひとつ前の支給対象期間までが対象でした。

NOTE

退職日まで支給対象とする取り扱いは、令和7年(2025年)4月1日以後に退職した方から適用されます。本記事は2026年8月時点の厚生労働省の公開情報にもとづいています。少し前に公開された解説記事には、改正前の内容が残っている場合があります。

想定ケース|復職して2か月で「無理だ」と気づいたAさん

ここまでの内容を、ひとつの想定ケースで整理してみます。以下は実在の人物ではなく、制度の動き方を理解するために編集部が組み立てた例です。

Aさんは1歳2か月の子どもを保育園に預け、育休から復職しました。時短勤務を選び、9時30分から16時30分の勤務です。復職前は「なんとかなる」と思っていました。

けれど実際に始まってみると、通勤の片道が55分。16時30分に会社を出ても、保育園に着くのは17時40分前後。そこから夕食、お風呂、寝かしつけ。子どもが熱を出した日は、朝から病児保育の空きを探すところから始まります。

2か月が過ぎたころ、Aさんは「これを子どもが小学校に上がるまで続けるのは難しい」と感じるようになりました。ここでAさんが最初にしたのは、求人を見ることではありません。人事に、3歳以降に会社がどんな制度を用意しているのかを確認したことです。

答えは「短時間勤務と始業時刻の変更の2つ」。テレワークは選択肢に入っていませんでした。通勤時間そのものが問題である以上、この2つでは解決しない。そう分かって初めて、Aさんは転職という選択肢を具体的に考えはじめます。

Aさんは復職しているので、育児休業給付はすでに終了しています。保育園の認定も「就労」のまま。つまり、今のところ何の期限も動いていません。この状態のまま転職活動をするのがルートAです。大事なのは、Aさんが「今の会社では無理だ」と決めつける前に、確認をひとつ挟んだこと。確認の結果として無理だと分かったのなら、その判断には根拠があります。

期限③次の育休|転職すると「継続雇用1年」が数え直しになる

3つ目の期限は、次の職場の話です。結論から言うと、「転職して1年間は育休を取れない」は正確ではありません。正しくは、「転職先に、入社1年未満を対象外とする労使協定があるかどうかで変わる」です。

3つの制度に、同じ条件が置かれている

育児・介護休業法では、原則として1歳に満たない子を養育する労働者は育児休業を申し出ることができます。会社の就業規則に規定がなくても、法律に基づいて取得でき、会社は申し出を拒めません。

ただし、会社が労働者の過半数で組織する労働組合などと労使協定を結んでいる場合、継続雇用1年未満の労働者を対象外とすることができます。そしてこの条件は、育児休業だけに置かれているものではありません。

制度対象となる子労使協定で対象外にできる労働者
育児休業原則1歳未満継続雇用1年未満、週の所定労働日数が2日以下 ほか
短時間勤務制度3歳未満継続雇用1年未満、週の所定労働日数が2日以下 ほか
柔軟な働き方を実現するための措置3歳〜小学校就学前継続雇用1年未満、週の所定労働日数が2日以下

転職するということは、この「継続雇用1年」を3つ同時に数え直すということでもあります。だからこそ、入社前に確認しておく価値があります。

なお2025年10月1日からは、3歳から小学校就学前の子を養育する労働者について、事業主は5つの措置(始業時刻等の変更/テレワーク等/保育施設の設置運営等/養育両立支援休暇/短時間勤務制度)から2つ以上を選んで用意することが義務づけられました。労働者は、会社が用意した措置のなかから1つを選んで利用できます。

つまり「3歳で時短が終わったら打つ手がない」とは限りません。ただし、どの2つを選ぶかは会社が決めます。あなたの会社が何を選んだのかは、確認しないと分かりません。制度の全体像は厚生労働省の育児休業制度特設サイトにまとまっています。

「育休制度はありますか」では足りない理由

求人票に「育児休業制度あり」と書かれていても、そこから分かるのは制度が存在することだけです。あなたが対象になるかどうかは別の話です。入社前に確認するなら、聞き方はこうなります。

  • 中途入社の場合、入社1年未満の社員を育児休業の対象外とする労使協定はありますか

  • 短時間勤務制度についても、同じ除外規定はありますか

  • 3歳以降の柔軟な働き方の措置として、5つのうちどの2つを導入していますか

この聞き方であれば、答えは「ある」か「ない」か、あるいは「どれとどれか」です。曖昧な答えが返ってきにくくなります。

なお、制度が「ある」ことと「実際に使われている」ことは別問題です。求人票や面接で何をどこまで確かめるかについては、「制度あり」を3段階で確かめる手順の記事で詳しく整理しています。

「制度を使えるか」と「給付金をもらえるか」は別の要件

もうひとつ、混同されやすい論点があります。この「継続雇用1年」の話には続きがあって、会社から育児休業を取得できることと、雇用保険から育児休業給付金を受け取れることは、別々の要件で判断されます。転職先の労使協定をクリアしても、給付のほうで引っかかることがあるのです。

育児休業給付金を受け取るには、原則として育児休業を開始した日の前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合は就業した時間数が80時間以上の)月が12か月以上あることが必要です。転職直後だと、この期間が足りないことがあります。

ただし、厚生労働省が運営する「働く女性の心とからだの応援サイト」では、前職の離職日から1年以内に再就職しており、かつ前職の離職による失業給付(基本手当)の受給資格決定を受けていない場合には、前職での雇用保険加入期間を通算できると案内されています。

つまり、転職しても前の会社の期間が消えるわけではありません。同サイトも、通算できるかどうかを確認したいときは勤務先を管轄するハローワークに問い合わせることを勧めています。第二子を考えている場合は、会社の育休取得要件と雇用保険の給付要件を分けて確認しておくと安心です。

同じことが、時短勤務中の給付にも当てはまります。2025年4月に新設された育児時短就業給付金は、2歳未満の子を養育しながら所定労働時間を短縮して働く場合に、支払われた賃金の10%相当額が支給される制度です。

厚生労働省のQ&Aでは、この給付金を受けている途中で転職した場合についても説明があります。転職先でも雇用保険の被保険者となり、1週間あたりの所定労働時間が転職前の事業所で時短勤務を始める前と比べて短いときは、育児時短就業給付金の対象となる、とされています。

ただし条件があります。転職によって被保険者期間に空白がある場合は、その間に基本手当などの受給資格決定を受けていないことが必要です。「辞めたら給付は全部終わる」と思い込んで動けなくなっている場合、この点は確認しておく価値があります。

MOREARIAでは、迷いながら働き方を選び直してきた女性たちのインタビューを多数掲載しています。整った答えを最初から持っていた人はほとんどいません。手探りで進んだリアルな物語が、あなたの判断のヒントになるはずです。

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育休明けの転職に関するよくある質問

最後に、育休明けの転職を考えるときに多く寄せられる疑問を3つ取り上げます。

育休から復職せずに退職するのは、法律的に問題がありますか?

法律上、育児休業を取得したあとに一定期間必ず勤務しなければならない、という定めはありません。ただし退職の申し出期限は会社の就業規則で定められていることが多いため、まずは自社の規定を確認してください。なお、ママリには「復帰して半年で辞めるのは失礼ですよね」という育休中の方の相談も投稿されており、同じように迷う声は実際にあります。

転職活動をしていることを、保育園に伝える必要はありますか?

在職したまま転職活動をしている段階では、認定事由は「就労」のままなので、通常は届け出の必要はありません。届け出が必要になるのは、退職して認定事由が変わるときや、転職先が決まって勤務先の情報が変わるときです。ただし手続きの運用は自治体ごとに異なるため、心配な場合は氏名を伝えずに窓口へ相談することもできます。

面接で子どもの年齢や預け先を聞かれたら、答えないといけませんか?

採用選考は本人の適性と能力に基づいて行うことが基本とされており、家族構成など本人に責任のない事項を選考の判断材料にすることは、公正な採用選考の観点から適切ではないとされています。ただし、勤務時間や残業への対応可否は業務上の確認事項です。答えにくいと感じたら「平日は9時から17時まで勤務可能です」というように、家庭の事情ではなく勤務条件の話に戻す答え方があります。

まとめ|期限を先に置くと、迷いの形が変わる

育休明けの転職は、気持ちが決まってから動くものではありません。期限を先に置いてしまったほうが、気持ちのほうが整理されていきます。最後に、この記事の要点を振り返っておきましょう。

  • まず決めるのは転職の可否ではなく、一度復職するかしないか

  • 保育園の求職活動認定は90日を限度に市町村が定める。同じ「3か月」でも中身は自治体ごとに違う

  • 受け取った育児休業給付を返す必要は原則ない。問題になるのは受給資格確認時点で退職が予定されていた場合

  • 転職先で育休や時短を使えるかは、労使協定の「継続雇用1年未満」の扱いで変わる

今日できる小さな一歩があるとすれば、それは求人を探すことではなく、住んでいる市区町村の保育課に電話を1本かけることかもしれません。「まだ辞めると決めたわけではないのですが」と前置きして構いません。期限だけ先に確かめておけば、迷う時間は、迷っていい時間になります。あなたの歩幅で進む一歩を、応援しています。

参考資料

  • 株式会社マイナビ「育児離職と育休の男女差実態調査(2025)」(2025年5月)
  • 厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」
  • 厚生労働省「育児休業制度特設サイト」
  • 内閣府・文部科学省・厚生労働省「子ども・子育て支援法に基づく支給認定等並びに特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業者の確認に係る留意事項等について」
  • 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」
  • 柏市「認可保育園等に在園されている方」
  • 横須賀市「保育を必要とする事由(保育の認定)について」
  • 越谷市「保育施設入所児童の保護者の方へ(保育所・認定こども園・地域型保育)」

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MOREARIA 代表 / 編集長

MOREARIA編集長。「やりたいことはあるけど、踏み出せない」女性に向けて、挑戦する人たちのリアルな物語と、自分らしい一歩を考えるきっかけを届けるメディアを運営。マーケティング支援事業や実践型スクール「MOREARIA LAB」も展開している。

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