この記事でわかること
- 好きなことを収入にする4つの方法と、それぞれの特徴
- データで見る、収入の現実と収益化までの期間
- 自分に合う方法を選ぶための考え方
- 始める前に決めておきたい3つのこと
好きなことを仕事にできたら、毎日が変わるかもしれない。そう思う一方で、本当に収入になるのか、生活していけるのかが分からない。そんな状態で止まっていませんか?
同じように考えている方は、決して少なくありません。ただ、実際に踏み出せている方は限られます。その差は、才能ではなく、収入の現実を先に知っているかどうかにあります。
この記事では、好きなことを収入にする4つの方法を整理したうえで、実際の収入データ、収益化までの期間、始める前に決めておきたいことをお伝えします。夢の話ではなく、現実の話をします。
好きなことを仕事にしたい女性は、59.2%
まず、いまの状況を数字で確認しておきましょう。
女の転職typeが働く女性を対象に行った調査では、趣味を仕事にしたいと答えた方が59.2%でした。内訳は「かなり思う」が22.9%、「やや思う」が36.3%です。この調査は2025年に364人を対象に実施されました。
一方で、すでに趣味を仕事にしている方は2.6%にとどまります。
つまり、6割近くが望んでいて、実現しているのは40人に1人ほどということです。この差を見て「やはり難しいのか」と感じるかもしれません。ただ、見方を変えると、あなたと同じ場所で立ち止まっている方が、それだけ多いということでもあります。
ちなみに、仕事にしたい趣味として最も多かったのは「ライター・編集・作家」で24.5%でした。書くことを収入につなげたいと考えている方が多い、という結果です。
補足すると、この調査では趣味が人生に与える影響として「ストレス解消やリフレッシュ」が86.2%で最多でした。趣味は、多くの方にとって回復の手段として機能しているということです。
ここは、仕事にするかどうかを考えるうえで重要な点になります。収入源に変えると、この回復の役割が失われる可能性があるためです。この記事の後半で、その対処も含めてお伝えします。
好きなことを収入にする4つの方法
では、具体的にどんな方法があるのか。大きく4つに分けられます。あなたの好きなことがどれに当てはまるかを見ながら読んでみてください。
| 方法 | 何をするか | 収益化までの目安 | 向いている好きなこと |
|---|---|---|---|
| 作って売る | 作品や商品を制作して販売する | 数週間から数か月 | ハンドメイド、イラスト、写真、デジタル素材 |
| 教える | 知識や技術を人に伝える | 数週間から数か月 | 料理、手芸、語学、パソコン操作、片づけ |
| 書く・発信する | 文章や動画で発信し、広告や依頼につなげる | 数か月から1年以上 | 特定分野への詳しさ、体験 |
| スキルとして受注する | 依頼を受けて制作や作業を行う | 1か月から3か月で初受注 | デザイン、ライティング、編集、撮影 |
作って売る|自分のペースで進められる
ハンドメイド作品やイラスト、写真素材などを販売する方法です。販売サイトに登録すれば、すぐに出品できます。
利点は、自分のペースで進められることです。制作の時間も、出品する数も、自分で決められます。
一方で、作れば売れるわけではありません。写真の撮り方、説明文、価格の設定、発送の手間まで含めて仕事になります。最初の1点が売れるまでに数か月かかることも珍しくありません。
もうひとつ知っておきたいのが、手数料です。販売サイトを使う場合、売れた金額から手数料が差し引かれます。サイトによって割合は異なるので、出品前に必ず確認してください。売上ではなく手取りで見ることが大切です。
教える|経験がそのまま商品になる
料理、手芸、語学、片づけ、パソコンの操作。誰かに教えられることがあるなら、それは商品になります。
オンラインの講座販売サイトを使う方法もありますし、地域のカルチャー教室やコミュニティで単発の講座を持つ方法もあります。少人数から始められるのが利点です。
必要なのは、教える内容を整理することです。自分にとっては当たり前になっている手順を、初めての方に伝わる形に組み立て直す作業が要ります。ここに時間がかかります。
ただ、一度作った内容は繰り返し使えます。回数を重ねるほど、準備の負担は軽くなっていきます。
書く・発信する|時間はかかるが積み上がる
ブログ、SNS、動画で発信し、広告収入や仕事の依頼につなげる方法です。
これがいちばん時間のかかる方法です。数か月では成果が出ず、1年以上かかることも普通です。始めてすぐ収入になると期待すると、途中で折れます。
その代わり、積み上がるという特徴があります。過去に書いたものが後から読まれ、そこから依頼が来ることがあります。育てる感覚に近い方法です。
好きなことについて詳しい方、実際に体験してきた方は、この方法と相性が良くなります。特別な資格は要りません。
スキルとして受注する|最も早く収入になる
依頼を受けて制作や作業を行う方法です。デザイン、ライティング、編集、撮影など、成果物を納品する形になります。
4つの中で、最も早く収入につながります。クラウドソーシングのサイトに登録すれば、案件を探せます。1か月から3か月で初めての受注に至る方が多い形です。
課題は、実績ゼロの状態をどう突破するかです。ここは、架空の依頼を想定して作ったサンプルを用意することで補えます。仕事として受けたものでなくても、仕上がりの目安として機能します。
好きなことがそのまま依頼内容になるとは限りませんが、隣接する分野で受注できることは多くあります。
4つを組み合わせることもできる
ここまで4つを分けて説明しましたが、実際には組み合わせている方が多くいます。
たとえば、ハンドメイド作品を販売しながら、その作り方を教える。あるいは、発信を続けながら、そこから来た依頼を受注する。ひとつの方法で始めて、慣れてきたら広げる形です。
ただし、最初から複数に手を出すのは避けてください。それぞれに覚えることがあり、どれも中途半端になります。まずひとつ選んで、1回でも収入が生まれてから次を考えるほうが確実です。
データで見る、収入の現実
方法が見えたところで、収入の話をします。ここは正直にお伝えします。
Job総研が2025年に発表した「副業・兼業の実態調査」によると、副業経験者が実際に得た月収は、平均5.4万円、中央値3.0万円、最頻値1.0万円でした。この調査は社会人357人を対象に行われ、副業経験者140人の回答をまとめたものです。
同じ調査で、副業で得たい理想の月収を聞くと、平均10.8万円という結果でした。理想と実態に、およそ2倍の開きがあります。
ここで注目したいのが、平均値と中央値と最頻値の違いです。
| 指標 | 金額 | 意味すること |
|---|---|---|
| 平均値 | 5.4万円 | 一部の高収入の方に引き上げられている |
| 中央値 | 3.0万円 | ちょうど真ん中の方の金額 |
| 最頻値 | 1.0万円 | 最も多くの方が答えた金額 |
平均だけを見ると5.4万円ですが、いちばん多い回答は1.0万円です。つまり、月に1万円前後というのが、実際にはよくある水準だということです。
この数字を見て落胆する必要はありません。むしろ、最初から月に数万円を期待していなければ、続けやすくなります。1万円でも、あなたの好きなことから収入が生まれた事実は変わりません。
なお、正社員のうち副業を行っている方の割合は11.0%で、2018年の調査開始以来で最高となりました。企業が副業を認める割合も64.3%まで上昇しています。この数字はパーソル総合研究所が2025年8月に実施した調査によるものです。
環境は整いつつあります。ただし、収入の水準は別の話だということです。
時間の使い方も先に見積もっておいてください。週に何時間を使えるかを決めずに始めると、生活のほうが圧迫されます。目安は週に3時間から5時間です。この範囲でも、作って売る方法なら月に数点、受注型なら月に1件から2件は進められます。
逆に言えば、週5時間の作業量で月に10万円を目指すのは現実的ではありません。時間と収入は、ある程度は比例します。
自分に合う方法を選ぶ
4つ並んでも、どれを選ぶかは決めにくいものです。あなたが判断する起点を、次の2つに置いてください。
| 確かめたいこと | 考え方 |
|---|---|
| 何を優先するか | 早く収入がほしいなら受注型。時間をかけて育てたいなら発信型 |
| 何が苦にならないか | 作る作業か、人に教えることか、書くことか、依頼に応えることか |
ここで大切なのは、好きな分野ではなく、好きな作業で選ぶことです。
たとえば、お菓子作りが好きな方が販売を始めた場合、実際にやることは、材料の仕入れ、大量の制作、包装、発送、価格の計算、写真の撮影です。作ること自体は全体の一部にすぎません。
同じお菓子好きでも、レシピを人に教えるほうが向いている方もいますし、お店を紹介する記事を書くほうが続く方もいます。分野は同じでも、作業はまったく違います。
だから、選ぶ前に一度考えてみてください。好きなのは、その分野なのか、その作業なのか。ここを分けると、選択が変わることがあります。
価格の決め方についても触れておきます。多くの方が、最初に安く設定しすぎます。「実績がないから」と考えるためです。
けれど、安すぎる価格は続きません。材料費と時間を計算して、時給に換算してみてください。それが極端に低い場合、数か月で消耗します。
相場を知るには、同じジャンルの出品を10件ほど見て、価格帯を確認するのが早い方法です。そのうえで、真ん中あたりから始めるのが無難です。
始める前に決めておきたい3つのこと
方法が決まったら、始める前に3つだけ決めておいてください。これがあるかどうかで、あなたの続き方が変わります。
- 01
かける金額の上限を決める
材料費、ツール代、講座代を含めて、いくらまでなら払えるかを先に決めます。狙いは、回収できない出費が膨らむのを防ぐことです。
- 02
試す期間を決める
3か月なのか、半年なのか。期限を決めます。狙いは、成果が出ないまま惰性で続ける状態を避けることです。
- 03
やめる条件を決める
どうなったらやめるかを言葉にします。狙いは、判断を感情ではなく事前の基準に委ねることです。
3つ目が、いちばん見落とされます。やめる条件を決めずに始めると、うまくいかないときに「自分の努力が足りない」という結論に向かいがちです。
やめる条件の例を挙げます。半年続けて収入がゼロだったら。作業の時間が生活を圧迫しはじめたら。好きだったことを楽しめなくなったら。どれも、自分を責めずに判断できる基準です。
そして、やめることは失敗ではありません。合わない方法を選ばずに済んだ、というだけのことです。次に選ぶときの材料が増えた状態でもあります。
なお、必要なスキルや資格が見えてきた場合は、働きながら資格取得を目指す方法もあわせて読んでみてください。
好きなことを仕事にするときの注意点
最後に、実務的な注意点をお伝えします。知らずに進むと、あとで困る部分です。
まず、確定申告です。副業の所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。売上ではなく所得、つまり経費を引いた金額で判断します。材料費や手数料は経費に入るので、領収書は残しておいてください。
次に、勤務先の就業規則です。副業を認めている企業は増えていますが、すべてではありません。始める前に確認しておくと、あとで気まずくなりません。
そして、収入が不安定であることも前提にしてください。売れる月と売れない月の差が大きいのが、この働き方の特徴です。あなたの生活費をここに頼る形にすると、収入が落ちたときに苦しくなります。
MOREARIAでは、好きなことや得意なことを仕事につなげていった女性たちのインタビューを掲載しています。何から始め、どこでつまずき、どう続けてきたのか。そうしたリアルな経験も、これから少しずつ増やしていきます。華やかな成功談だけではなく、迷いながら進んできた過程が記された物語は、あなたが始めるときのヒントになるはずです。
好きなことを仕事にすることに関するよくある質問
最後に、寄せられやすい質問にお答えします。
好きなことを仕事にすると、嫌いになってしまいませんか?
その可能性はあります。心理学には、楽しんでいた活動が報酬や評価の対象になると意欲が下がる現象を指す、アンダーマイニング効果という考え方があります。ただし条件によって変わるため、必ずそうなるわけではありません。心配な場合は、収益化する範囲を限定する方法もあります。
いくらから始められますか?
方法によりますが、受注型や発信型なら初期費用はほとんどかかりません。作って売る場合は材料費が必要です。最初は無料または低額の範囲で試して、手応えがあってから投資する順番が安全です。
本業にするには、どれくらいの収入が必要ですか?
生活費によって変わりますが、判断の目安は「安定して続いているかどうか」です。単月で高い収入があっても、変動が大きければ生活は成り立ちません。複数の月で同じ水準を保てるようになってから考えてください。
まとめ|現実を知ってから始めれば、続けられる
好きなことを仕事にすることは、不可能ではありません。ただ、思っているより時間がかかります。最後に、この記事の要点を振り返っておきましょう。
趣味を仕事にしたい女性は59.2%、実現しているのは2.6%(女の転職type調査)
収入化の方法は4つ。最も早いのは受注型、最も時間がかかるのは発信型
副業の月収は平均5.4万円だが、最頻値は1.0万円(Job総研2025年調査)
始める前に、かける金額、試す期間、やめる条件の3つを決めておく
今日できるのは、副業を始めることではありません。あなたが好きなのは「その分野」なのか「その作業」なのか。そこを一度考えてみる。それだけで、選ぶ方法が変わります。あなたの歩幅で進む一歩を、応援しています。
SUPERVISED BY
akina
MOREARIA Inc. 代表 / MOREARIA編集長
MOREARIA編集長。「やりたいことはあるけど、踏み出せない」女性に向けて、挑戦する人たちのリアルな物語と、自分らしい一歩を考えるきっかけを届けるメディアを運営。マーケティング支援事業や実践型スクール「MOREARIA LAB」も展開している。
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