この記事でわかること
- 働き方を変えたいと思ったとき、転職より先に整理したい5つのこと
- モヤモヤの原因が「仕事内容」か「環境」かを切り分ける方法
- 原因別に選ぶ、異動・学び直し・転職の並べ方
- 大きな決断の前に、今日から小さく試せる4つの行動
「働き方を変えたいけれど、何から始めればいいのか分からない」。そう感じて転職サイトを開いては、そっと閉じた経験はありませんか。今の働き方に違和感はあるのに、辞めるほど方向性は決まっていない——その中間で立ち止まっている方は、決して少なくありません。
迷いが晴れないのは、あなたの意志が弱いからではありません。変えたいものの正体が、まだ言葉になっていないだけです。順番に整理していけば、進む方向は少しずつ見えてきます。
この記事では、転職を決める前に整理したい5つのことと、原因ごとに選べる次の一歩をお伝えします。働き方を変えることは、必ずしも会社を辞めることと同じではありません。あなたの歩幅に合う選択肢から、一緒に見つけていきましょう。
働き方を変えたいと思ったら|転職する前に整理したい5つのこと
働き方を変えたいと感じたとき、最初にすることは求人を探すことではありません。変えたいものの正体を先に特定しておくと、手段の選び方を間違えずに済みます。まずは次の5つを、順番に整理してみてください。
- 01何に対して違和感があるのかを言葉にする
- 02原因が「仕事内容」か「環境」かを分ける
- 03今の職場で変えられる部分があるかを確認する
- 04ゆずれない条件と、あったら嬉しい条件を分ける
- 05これまでの経験を、職種名ではなく行動で書き出す
不満の原因は「仕事内容」か「環境」か
同じ「働き方を変えたい」でも、まずは大きく「仕事内容」と「環境」に分けて考えると整理しやすくなります。どちらが原因かで、選ぶ手段が変わることがあるからです。仕事内容が合わないのに勤務地や勤務時間だけを変えても、違和感が残ったままになりがちです。
見分け方はシンプルです。「今の会社のまま、勤務時間と通勤時間だけが理想通りになったら、この気持ちはどのくらい軽くなるだろう」と、自分に聞いてみてください。
はっきり軽くなるなら、原因は環境の側にあります。あまり変わらないと感じるなら、仕事内容そのものや評価のされ方に原因がある可能性が高いといえます。ここを切り分けないまま転職すると、転職後も同じ種類の違和感が残る可能性があります。
どちらとも言い切れない場合は、会社の文化や評価のされ方が原因になっていることもあります。頑張りが見えにくい、成果の測られ方に納得できない。そうした感覚が強い方は、このパターンに当てはまります。
ゆずれない条件を、まず3つに絞ってみる
条件を挙げ始めると、収入、勤務時間、通勤、やりがい、人間関係と、いくらでも増えていきます。すべてを満たす選択肢を探すほど、判断は止まりやすくなります。
おすすめは、思いつく条件を全部書き出したあとで、「これがないと続けられない」ものを3つだけ選ぶことです。残りは「あったら嬉しい条件」として、別の欄に分けておきます。
実際に、勤務時間も通勤時間も改善する転職先から内定を得たうえで、最終的に辞退を選ぶ方もいます。条件が良くなることと、自分にとって納得できることは、必ずしも同じではないからです。
3つに絞れないときは、「今の職場でこれだけが満たされていたら、辞めたいと思っただろうか」と、1つずつ当てはめてみてください。答えが「思わなかった」になる条件が、あなたの核心にあるものです。
原因別に選ぶ次の一歩|転職・異動・学び直しの分け方
原因が見えてきたら、次はその原因に合う手段を選びます。働き方を変える手段は、転職だけではありません。よくある4つのパターンで、次の一歩を並べてみます。
- 01
仕事内容が合わない場合
担当業務の変更、社内異動、職種転換、転職の4つを同じ土俵で比べます。すぐ社外に出るより、まず社内で近い仕事に触れられないかを確認すると、判断材料が増えます。
- 02
勤務時間や働く場所がつらい場合
制度の利用や勤務条件の相談から試します。厚生労働省の短時間勤務等の措置のように、法令で整備が定められている制度もあります。制度があるかどうかだけでなく、実際に使っている方がどう評価されているかまで確認できると、現実的な見通しが立ちます。
- 03
スキル不足を感じている場合
気になる求人票を3件読み、求められる経験と今の自分との差を書き出します。職業ごとの仕事内容や必要な知識・スキルは、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)でも調べられます。学び直しで埋まる差なのか、実務の場を変えないと埋まらない差なのかで、進む道が分かれます。
- 04
何が嫌なのかまだ分からない場合
応募より先に、これまでの経験と価値観の棚卸しをします。職種名ではなく「どんな場面で力を発揮できたか」で書き出すと、次に選ぶときの基準が見えてきます。
HINT
変えたい対象を、ひとつだけ選んでみる
もし今の職場のまま、勤務時間だけが理想通りになったとしたら。あなたのモヤモヤは、どのくらい軽くなりますか?その答えが、変えるべきものを教えてくれます。
3つ目の「スキル不足」が気になって足踏みしている場合は、30代女性の転職に有利な資格と、後悔しない選び方もあわせて読んでみてください。資格を取る前に確認しておきたい判断基準を整理しています。
現職で変えられるかを、3つの質問で確かめる
外に目を向ける前に、今の職場で変えられる余地があるかを確認しておくと、比較の精度が上がります。社内制度の一覧を眺めるだけでは、実際に使えるかどうかまでは分かりません。
確かめたいのは次の3点です。その制度が実際に使われているか、使った方が評価の面で不利になっていないか、そして上司や部署によって運用に差が出ていないか。
制度があることと、その制度を無理なく使えることは別の話です。制度資料だけでは分からない運用の実態を知るには、実際に利用した方の話も有力な判断材料になります。
ここまで確認したうえで「今の職場では難しい」と分かったなら、それは外を見る十分な理由になります。確かめてから出した答えは、あとから揺り戻しにくくなります。
「転職しない」も、前に進んだ結果です
整理した結果、今の会社に残ると決める方もいます。それは立ち止まったのではなく、複数の選択肢を比べたうえで選んだということです。
上司との面談、異動希望、勤務条件の相談、学び直し、勤務先のルールを確認したうえでの小さな副業。転職以外にも出口はいくつもあります。大切なのは、変えるか変えないかを、なんとなくではなく自分の基準で決められたかどうかです。
選択肢を並べたうえで「今は残る」と決められたなら、次に迷ったときの判断は、確実に速くなります。整理した内容は、そのまま先々の判断材料として残ります。
大きく動く前に|今日から試せる4つの小さな一歩
ここまで整理できたら、大きな決断の前に小さく試してみます。いきなり生活を変えなくても、確かめられることはたくさんあります。今日から始められる行動を4つ挙げます。
嫌なこと・やってみたいこと・ゆずれない条件をノートに書き出す
気になる求人票を3件だけ読み、求められる経験を確認する
社内の制度が実際にどう運用されているかを聞いてみる
就業規則を確認したうえで、興味のある分野を副業や学びで試す
4つとも、今の生活を変えずにできることばかりです。順番はどれからでも構いません。手をつけやすいものを1つ選んで、今週のうちに試してみてください。
期限を決めると、迷いは軽くなる
小さく試すときは、見直す日を先に決めておくと気持ちが楽になります。期間に正解はありませんが、たとえば3か月後を目安にする方法があります。期限がないまま考え続けると、迷っている時間だけが長引きやすいからです。
3か月後に、書き出した条件をもう一度読み返してみてください。気持ちが変わっていないなら、次の段階に進んでよい合図です。
期限を決めるときは、生活のリズムに合わせて選ぶと続けやすくなります。繁忙期や家庭の予定が重なる時期を避けておくと、落ち着いて見直せます。
逆に、書き出した不満のいくつかが消えていることもあります。その場合は、働き方そのものではなく、一時的な状況が原因だったと分かります。どちらの結果でも、確かめた分だけ判断は正確になります。
MOREARIAでは、迷いながら働き方を変えていった女性たちのインタビューを掲載しています。華やかな成功談だけではなく、決めきれなかった時期も含めたリアルな物語が、あなたの選択肢を広げるヒントになるはずです。
働き方を変えたいときのよくある質問
最後に、働き方を変えたいと考える方から特に多い疑問を3つまとめました。
30代・40代から未経験の仕事に移るのは遅すぎますか?
年齢だけで判断する必要はありません。厚生労働省も、業種や職種が変わっても持ち運べる力を「ポータブルスキル」として整理し、ポータブルスキル見える化ツールを公開しています。未経験の分野でも、そうした部分は評価材料になる可能性があります。まずは気になる求人票を読み、求められている経験と自分の経験を並べて比べるところから始めてみてください。
条件が良くなる転職なのに迷ってしまいます。おかしいでしょうか?
おかしくありません。勤務時間や収入が改善しても、家庭の状況や将来の希望と合わなければ、迷いは残ります。求人票の条件だけでなく、自分で選んだゆずれない条件3つと照らし合わせて判断してみてください。
働き方を変えたいけれど、子育て中で時間がありません。何から始められますか?
今の生活を崩さずにできることから始めましょう。まとまった時間を確保しようとすると、それ自体が負担になってしまいます。ノートに気持ちを書き出す、求人票を3件読む、といった10分程度で終わる行動でも、現在地の確認には十分です。
まとめ|働き方を変えたいと思った今日から、できること
働き方を変えることは、会社を辞めることと同じではありません。原因を切り分け、合う手段を選び、小さく試す。この順番で進めば、迷いは少しずつ行動に変わっていきます。
求人を探す前に、変えたいものの正体を言葉にする
不満の原因が仕事内容か環境かを切り分ける
原因に合わせて、異動・学び直し・転職を並べて比べる
見直す日を先に決めて、小さく試してから判断する
今日できることは、ノートを1ページ開くことだけで十分です。その1ページが、次に迷ったときのあなたの判断基準になります。あなたの歩幅に合った一歩を、応援しています。
SUPERVISED BY
akina
MOREARIA Inc. 代表 / MOREARIA編集長
MOREARIA編集長。「やりたいことはあるけど、踏み出せない」女性に向けて、挑戦する人たちのリアルな物語と、自分らしい一歩を考えるきっかけを届けるメディアを運営。マーケティング支援事業や実践型スクール「MOREARIA LAB」も展開している。
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